ビットコインはバブルなのか?これまでバブルが崩壊した歴史からわかりやすく説明します。

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ビットコインはバブルバブルと言われ続けていますが、崩壊するどころか高値を更新し続けています。

これまで経済学者の予想もことごとく破って成長しているのがビットコインです。

ビットコインはいつか弾けてしまうバブルなのでしょうか?それとも、適正価格に向けて価格が上がっているだけなのでしょうか?

  • 過去のバブルがいかに作られていったのか?
  • なぜバブルは崩壊したのか?

過去の歴史のバブルを振り返って、今回のビットコインに当てはめて未来を予想してみましょう。

ビットコインバブルとチューリップバブル

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よくビットコインバブルとして経済学者が引き合いに出してくるのがチューリップバブルです。

1630年代のオランダで、チューリップの球根の値段が暴騰し、その後暴落したチューリップバブルが起こりました。

このバブルがなぜ発生したのか、当時の背景を説明します。

  • チューリップの球根に希少品種があった
  • もともとオランダ人は希少品種の球根に大金を支払う習慣があった
  • 当時オランダの経済自体が絶好調で潤っていた(お金が余っていた)
  • 現物がない状況での先物取引(未来の球根をいつ、いくらで買うかの取引)が普及し、先物取引でチューリップは現物無きまま取引された

こういう事情があって、チューリップの球根の価格はじわじわあがっていき、次第に異常なブームとなっていきました。

しかし、チューリップの球根の受け渡しがはじまるころになって暴落します。

いざ引き渡しタイミングになってみると球根よりもお金のほうがやはり大切というひとがたくさんでてきてしまい、みるみる価格は落ちていきました。

チューリップバブルは、実体のない状態での先物取引で行われていて、ほとんどの人がチューリップ球根に興味がない中での投機目的(短期での利益を目的とした売買)で市場が形成されていったため、引き渡しタイミングになって暴落しました。

つまりまとめると以下です。

  • ただの投機でマネーゲームでしかなかった(=実際に価値のあるものではなかった)
  • 暴落のきっかけとなった出来事があった(先物取引での実物引き渡し)

今、ビットコインに参画している人は投機目的で入っている人が非常に多いです。そして、儲からないと分かるとこういう人たちは一瞬で市場から退出していってしまうでしょう。

この点はチューリップバブルと非常に似ています。だから暴落のリスクは当然あります。

でも「チューリップバブルがあったからビットコインもバブルである」というのは飛躍しすぎているかもしれません。

ビットコインにはチューリップとは大きく異なるものがあります。

ビットコインは潜在的に人類に役立つ大きな価値を持っています。(チューリップだって価値はあるけど人類にとって比べ物にならないくらいの価値)

世の中に普及して世界通貨としてのポジションを確立する、送金手数料が劇的にさがるなどの本質的価値をもとにお金の価値として広がっていけば今の大幅な値上がりはバブルではなく、価格形成のプロセスとなっていくはずです。

つまり、ビットコインをバブルで終わらせないために大切なのは、世界規模でインパクトを与えるほどの実価値をビットコインが今後持てる存在になるかどうかにかかっています。

そして、ビットコインは価値あるものに今後さらに昇華していく可能性が非常に高いというのが私の今の見解です。

参考リンク

ビットコインってどんな価値があるの?という方は下記記事も参考にしてください。こちらを読んでいただければ、ビットコインの価値に対する理解が深まるかもしれません。

www.fumilife.com

日本のバブル崩壊

日本では、1990年にバブルが崩壊しました。

まずはバブルが崩壊するまでの大きな流れをとらえておきましょう。

  1. プラザ合意(円高ドル安への先進国による為替介入)により円高不況に突入
  2. 日銀が金融緩和(金利引き下げなど)をすることで、不況を乗り切ろうとして、日本にお金がたくさん流通
  3. 金融緩和と土地神話により、住宅投資ブーム
  4. 日銀が金融引き締め(金利引き上げなど)をすることで、バブル崩壊
  5. その後、お金の流れが止まり、デフレ不況になり日本低迷

詳細について説明します。

バブル経済の前、日本は大幅な金融緩和をしていました。金融緩和とは、金利を引き下げるなどして、企業がお金を借りやすくすることで世の中に大量のお金を出回らせることです。

なぜこの時金融緩和していたのかというと、1985年以降に円高不況という、不況が起きました。

そこで、景気回復のために企業がお金を借りやすくするために日本銀行が金利を引き下げたのです。

円高不況とはなにか簡単に説明します。1985年にプラザ合意というものが開かれて、主要先進国によって円高ドル安にするという、外国為替の協調介入が決まりました。

協調介入というのは、各国政府が結託して日本円を買うということを意味します。当時アメリカは円安ドル高が続いており、アメリカの貿易赤字が深刻だったため、協調介入することにより、円高ドル安にしようという背景がありました。

日本は自動車などの輸出が強い国ですから、円高になると日本の収入が少なくなってしまいます。そうして、円高不況というものが1985年以降起こりました。

円高不況を乗り切るために、日本は金利を引き下げ(金融緩和を実施し)企業がお金を借りやすくして、不況を乗り切ろうとします。

これにより、世の中にはお金がジャブジャブになり、お金を借りて土地を買いあさる企業が続出します。

なぜ企業が土地を買いあさったのかというと、当時日本には土地神話がありました。1950年代からの30年間で地価は50倍以上になり基本的に右肩上がりで伸びていきました。今後も、伸び続けるだろうと考えた企業はお金を借りて土地を買いあさったのです。

こうした住宅投資ブームが過熱していく中、1990年に政府が総量規制という不動産向けのお金の貸し出しを減らす施策を打ち、一方で日銀は金利を引き上げていき、世の中のお金の量を減らしていきました。(金利があがると、企業はお金が借りられなくなる)

世の中からお金がひきあげられ、土地が売れなくなります。土地の値段はどんどん落ちていき暴落します。

土地を担保にお金を借りていた人は、返済ができなくなってきます。銀行は不良債権(回収できない借用証書)をいっぱいかかえていくことになります。

銀行に預金をしている人は、銀行がつぶれるのではないかとパニックになって銀行からお金を引き落とそうとして、いくつかの金融機関は破たんしていきました。

こうして、世の中のお金の流れがピタッと止まり、今に続く不況になっていったのです。

バブルが崩壊した原因

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なぜバブルがはじまり、不況になったのでしょうか?その背景には、日銀による金融政策があることに勘のいいかたは気づいたのではないかと思います。

日銀は金融政策(金利を上げたり下げたり、通貨量を増やしたり減らしたりすること)を実施することで、住宅を売れるようにしたり売れないようにしたりを裏側で日本銀行がコントロールしています。需要と供給を裏から操っていると言っても過言ではありません。

つまり、「日本銀行がお金の流通量をコントロールすることにより、バブルが起こり、崩壊した」とも言えます。

一方で、*ビットコインには日銀は影響力を持てません。ビットコインは非中央集権型ですから、金融政策というものが存在しません。

市場の原理で、基本的に自然の需要と供給で価格が決まっていきます。

国が金融政策に一切介入できない通貨システムです。ここがビットコインの画期的なところです。

日本のバブル崩壊だけでなく、世界中で起こっている不況の多くは中央銀行がお金の供給量を増やしたり、減らしたりをしてコントロールすることによって起きているという側面は否めません。

ビットコインは、あくまで市場の需要と供給でのみで価格が決まっていくので、国によって作為的に生み出されるバブルやバブル崩壊は生み出されにくい構造をビットコインはもっています。

国による影響を受けないところは、金(ゴールド)と同じような性質といえます。金もビットコインも供給量を調整できないからです。

金価格は20年以上前から比べると10倍以上になっていますが、誰もバブルとは言っていないことを考えると、ビットコインもバブルではなく適正価格に向けて価格調整をしているという解釈もできます。

参考リンク

こちらの記事では、紙幣とビットコインと金(ゴールド)の違いをもとに、ビットコインが将来価値を予測しています。

ビットコインバブルの崩壊はありえるのか?

バブル崩壊の起因となるリスクは2つあります。

  • カントリーリスク
  • ビットコイン以外のアルトコインが主力仮想通貨になるリスク

カントリーリスク

ビットコインバブルの崩壊で一番のリスクはカントリーリスクです。

取引量はアメリカと日本でかなりのシェアを現在占めていますから、この2つの国が禁止なんてことになった日には少なくとも一時的には大きく暴落することになるでしょう。

しかし、暴落しても必ず戻してくるくらいの勢いの強さをビットコインはもっています。

中国政府はビットコインなどの取引を国内で中止したため、大きな不安が走り、一時期ビットコインの価値は大きく下がりましたが、その暴落分は一瞬で取り戻し高値をすぐに更新しました。

ビットコイン以外のアルトコインが主力仮想通貨になるリスク

2番目のリスクは、仮想通貨市場における基軸通貨交換によるバブル崩壊リスクです。

今仮想通貨市場では、ビットコインが基軸仮想通貨として、その他の通貨がアルトコインとしてサブ通貨のような形で周りを囲んでいる状態です。

それくらいビットコインは今強いですが、いつ別のコインにとってかわられるかは分かりません。

実際の通貨でも、第二次世界大戦前はイギリスのポンドが世界の主軸通貨だったのが、第二次世界大戦を契機にアメリカドルに基軸通貨の座を奪われました。

同じようなことがビットコインでも起こる可能性はまだまだ黎明期ですしあり得ます。別の仮想通貨の価値が高まりビットコインは格下げになる可能性はゼロではありません。(あまりないとは思いますが)

今後はバブル(価格上昇)が膨らむ可能性が高い

バブル崩壊するどころか、値上がりしていく可能性の方が圧倒的に高いと私は踏んでいます。

今起こっていることも異常なバブルではなく、市場が作られていく過程での価格形成の一部分ではないかというのが私の見解です。

  • ビットコインキャッシュやビットコインゴールドなどのハードフォークをもろともせず価値を落とすどころか価値を上げてきた
  • 中国の取引所問題というカントリーリスクにもろともせずにビットコインは成長した
  • 国の信頼不安により、ビットコインにマネーが流れてくる可能性(北朝鮮問題や財政破綻など)
  • 機関投資家がまだ本格的に入ってきておらず多額のマネーが流れてくる可能性
  • 先進国以外でのマーケット拡大により多額のマネーが流れてくる可能性(もともと仮想通貨は国に信頼がないエリアにこそ価値を発揮)

上記に挙げた通り、マクロ的に見ると今後のビットコインはポジティブな要素が多い状態です。

ビットコインは供給量をコントロールできないため、需要が増えるとダイレクトに大幅に値上がりしますので、さらなる価格上昇も期待できると考えています。

参考リンク

こちらの記事では、ビットコインの価格がどうやって決まるのかを解説しています。

もうこれ以上あがらないだろ、と思ってからもずっと上がり続けているのがビットコインです。

ちなみに、AIでの予測では、2018年2月に150万円になると予測されています。

以上、「ビットコインはバブルなのか?これまでバブルが崩壊した歴史からわかりやすく説明します」をお届けしました。

(心の声)ビットコインを持ってないとか、マジもったいない。。。持っておくだけで年間10倍のリターンだったのに。